連載コラム

「ー2000年(平成12年)6月8日木曜日の新聞の切り抜き 【1】-② ー」

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2023.06.28

 朝日新聞の切り抜きが一枚出てきた。今から23年以上前の記事だ。「科学をよむ」欄にあった。東京都神経科学総合研究所参事研究員。黒川洋一郎先生。

 「ヒトはなぜヒトを殺すか」{個別例より統計的分析}というタイトルである。

 「人の脳は一般的に他の動物と異なり、同じ種を殺さない遺伝的な抑制の仕組みを持っていない。」そうだ。知らなかった!共食いする動物は人の他に何がそうするのだろう?

 「したがって人の集団では、タブーとか宗教、躾や教育などによって人を殺すなと教え込んでいるが成功していない。しかも他の集団に対しては、「戦争」言う形で公然と大量殺人を行う。問題の本質は同じ地球上で「戦争」「内乱」という形で現在も多くの人々が殺されているのに、日本では少年の殺人が問題視されているが、30年以上前、1970年頃から、最近の子どもたちの行動がおかしいと教育現場では話題になっていた。

 原因がはっきりしないだけに大人達に危機感があったのだろうという。この1970年頃から、ADHDを含む学習障害、校内暴力、いじめなどが増加し始めている。20年~30年での子どもの変化は、遺伝学の変化では説明できない。

 黒田洋一郎先生の記事から、更に23年もの時間が過ぎた。問題が認識され始めてから50年近く経ったことになる。

 今はもっと新しい原因が追加されつつある。電磁波問題、経済格差の増大での社会的ストレス、更に感染症問題での大きなストレス、新しい原因と考えられる項目が増え続けている。機械を相手にインターネット、バーチャルの世界で生活する子ども達。若者たちの脳は、本物の生きた人の世をどう感じ取るのだろう?