連載コラム

「ー極端な運動不足とアンバランスな感覚器官の使い方 【1】-③ ー」

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2023.06.28

 極端な運動不足で頭ばかり使っているので、将来の人の体は「火星人の如し」という想像もある。極端な運動不足は住まいの構造で良く分かる。この数十年子どもが電子器具を持てるようになったとたん、耳にはラジカセ、目はスマホや携帯となった。口には飴玉をいつも入れている。

 黒田先生が言うように「すり込み現象」が起こり「虚」と「実」の区別がつかなくなる。五感の内、特に視覚や聴覚、味覚は既に作り物に占領されている。臭覚すらもう狂って化学医薬品のにおいばかりだ。それが神経細胞にどう影響するのだろう?皮膚にはいろいろな物が塗り込まれて、私に「ベンゼン核のあるのは使うな!」と伝えてくれて亡くなられた、

 世界的に有名な化学者の先生。私は以来怖くて一切皮膚には何もつけない。真冬で時に自家製のモノを少し使うだけだった。黒田先生が指摘された時より、さらに23年も経過したので、事はもっと深刻である。

 私はこの2年間で全く新しい身体的変化の病態で苦しむ人たちの相談があったので、希少難病には神経を使っている。日本の人たちの体に変化が来ているのは事実だ。本当の人間関係の喪失はもっと進んできたのだろうか?

 「帰属意識」を消失させるという化学医薬品は、ヨーロッパ、アメリカ、カナダでは禁止されているのに、アジアでは平気で使われている。テレビゲーム、インターネット、スマホの中の殺人や人の身体をおもちゃのように扱うシーンは沢山あるという。

 日本では昔から「エロ、グロが流行し、刺激的場面が好まれるのは、文化が堕落へ入る印だ」と言われてきた。日本だけでないと思う。カナダでも10歳代の子ども達の通り魔的な殺人は増えつつあると聞くし、世界中が殺伐としている。若者にとって経済的な先の見えない生活で家族などむしろ疎ましいかもしれない。

 「子どもは、新しい行動を獲得するために、真似をする性質があり、実行してしまう可能性がある。」と言うのだ。黒田先生は「多重複合汚染」と言われ、「以前からこのような多くのサインを示すのに、大人はきちんと対応していなかった。」私も賛同する。

 「偏差値教育、管理教育を推し進めてきた付けが現状を招いている。」と書いておられる。23年経った今はもっと深刻で重症化している。「脳」を取りまく環境が健全であるべきというのは、古今東西同じであると私は思う。

 自然の地理地質環境、化学薬品環境、放射能環境、電磁波環境、政治的環境全てを総合的に見直す必要がある。

 地球市民で出来ることは、一人ずつ自分の問題として、自分と身の回りで変わってゆくしかない。消費者として組織の末端者としてむだな力を使わず、頭を使って生き抜く以外にないのだ。それは日本に伝わってきた目には見えない生存力であると私は感じている。