2023.07.29
「生命あるモノ、全てその天寿を全うしてほしい」というのが私の思いだが、それは4歳~5歳の時の経験から来る。
家の中では母は徹底して子どもの教育方針を早々と明言していた。
①決して他人様を悲しませたり苦しませてはならない。
社会にご迷惑をおかけしてはいけない。
{そのような子どもは、観音様、さっさと連れ帰ってくださいと祈るので、父に叱られていた。}
②子どもはまず自分の身体を養う必要があり、親は何時まで生きているかわからない。出来る限り早くから自立する学習が大切。
自分で食べ物を手に入れ自分で料理して食べる。これが基本。人は食べないと生きられない。他人に頼ってはいけない。
③自分で働き、医{衣}食住確保する力が出来、他人をも養える力が出来たら、はじめて結婚をしてよい。男女は関係ない。子どもを持つのは責任を取るという事。
④それでもっと稼げて、老いて最低の生活が出来れば、後は社会に還元。人は一人で生きているのでない。という訳で、子どもには「医師になる気のない子どもは、中学で教育は終わる。私達は貧乏人やから、本当に生きていたい子どもだけを育てる」と実行したのだ。
それから時間が経ち、私は母の教えを守りながら、経験して、学習してきた。「日本は、本当にすごい社会で皆が医師ライセンスを持たなくても生きて行ける。むしろ今行われている医師教育システムでは逆に高学歴が付くだけ損をする時もある。忙しすぎるからだ。論文や医師教育で培われた医療は、世間で考えられているほど実際の社会の人々の受けている医療の何分の一にもならない。」
それほどすごい名も知られない沢山の手当ての仕方があるのだ。4万年以上もこの大地で多くの人々が出たり入ったり、日本人の中身は変わろうが関係なく、「日本の医療文化」は引き継がれてきたのだ。それは「医の心」は「母心」と無意識にあったからではないか?
日本の人々は寛大である。あらゆる宗教と共存して、いつも周りの人々に気を遣う。長所は欠点にもなるのは当たり前だが、とにかくまだ日本はしっかり大地を残している。そんな社会で私は80年以上生活し、多くの学習をさせていただいた。医療問題に関心を持って70年以上になる。そんな私が今声を上げるのは、「老人性うつ病の始まり」かも知れないが、私は気にしない、病名は人が勝手にいくらでも作る。「ホモサピエンスの医師になるほどの人々は…」これはとても利口だからだ。