新春のお慶びを申し上げます。お正月と言えば「お屠蘇」と連想する人は、お酒が飲める人だと思います。お屠蘇は昔から一年の始まりの厄除けとして飲まれていたようです。その「屠蘇散」を構成している生薬は時代によっては少し変化しているとも言われますが、私は漢方薬メーカーさんからその屠蘇散を手に入れていました。50歳以後私は断酒していますので、お茶にして飲むのです。そうすると全くお酒を口にしない人々も安心して飲めます。
私自身は物心つく頃より、滋養強壮のために養命酒を薄めて飲まされていましたので、お酒が大好きです。でも50歳で漢方医、西洋医から「禁酒」を勧められ、ピタリと辞めました。ただ薬酒つくりは大好きで、今も日本に数本漬け込んだものがあります。
日本で診療中は「お酒に飲まれてしまう人々」の診察もしていました。今もって時にはその相談もあります。
お酒を飲むと、怒りっぽくなり、暴れる人がいます。その対処方法は難しくないのです。どちらかというと、普段からデリケートなタイプで感受性が高く、優しいけれども気が弱い人、頭が良い人達ですが、育った環境でそのようになってしまうのです。人というのはその育つ環境で全く違った人に仕上がります。こういう人々は普段から疲れやすい人達が多いので人一倍ストレスを受けやすく、身体や精神の中に日ごろの不満ややるせない気持ちをため込んでいるのです。
まず日常生活から正してゆきます。甘い物を減らし、油脂物を減らし、安全な不耕起栽培の野菜を初め玄米菜食、豆類、小魚、海藻中心の少食を実行してもらいます。
さらにできるだけバランス良い生活も心掛けてもらいます。例えば今の時代は身体を使わなくなりデスクワークがほとんどとか、都会生活で自然とのかかわりが少なくなっている。身体の周りから受ける環境の刺激が人工的な光、電磁波、音等で、しかもその受ける刺激はアンバランスで脳の働きも正常でなくなります。
それから私は普段から頭をよく使う人々にはノビレチンの入った漢方薬エキス製剤、コタロー漢方のN83抑肝散加陳皮半夏湯を処方しました。ノビレチン自体は非常に高価な成分ですのでなかなか手に入りにくいので、沖縄のシークワーサーという果物をお勧めすることもありました。
お酒は「万薬の長」とも「万病の元」とも言われるのですが、日本の医療の基本的手当て方法を知っていれば、お酒だって上手に付き合えます。

