TORJA「漢方内科医の手当て」

「『TORJA』2025年12月号掲載「漢方内科医の手当て」~生姜の効能 その③~」

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 私は自分のために、5歳の時から「人体」について自分なりに研究を続けています。それでもいまだに分からないことがたくさんあります。

 少し分かったことは、人は「生命あるものを食べて生きている」ということです。ですので生命のない超加工食品などは「食べ物モドキ」です。植物は生命の始まりで、人も他の動物も植物のおかげで生きていられます。様々な植物により私達は健康、生命維持ができているのです。

 生きている以上、人は具合が悪くなることと老化から逃げることはできません。具合が悪くなったら、まず自分や家族で「おばあちゃんの知恵」と言われる、民間療法、自然療法の手当てで対応します。それでも治まらない時は鍼灸の治療師の方々にお願いしなさいとお勧めしています。その後さらに必要なら漢方薬に詳しい方々にお願いし、そこからさらに必要あれば最新科学医療です。

 さて、おばあちゃんの知恵や民間療法として「女性と13歳までの子どもは、冷える物を口にしない習慣を身に付けること」「白の三悪(白米、白砂糖、白塩)は口にしないこと」など昔から伝えられてきましたが、中には各食材の効用やその料理のレシピもたくさんあります。その中でも生姜は特別に多用されています。生姜は古くから食べ物としてだけでなく、薬としても大切に使われてきました。特に女性には役に立ちます。

 その理由は「血行を良くする」からです。生理中の女性は頭痛、腹痛、傾眠になる人が多いですが全て血行不良によるもので、そのような時は全身の自律神経のバランスも良くない状態です。生姜がその血行不良を改善し自律神経も整えてくれるのです。

 生姜は食材としてだけでなく入浴剤としても使われます。生姜の茎や葉っぱを刻んで布袋に入れ、鍋に入れ水の中で袋ごと煮る。それを全部、風呂のお湯に加えるだけです。

 生姜を乾燥させた乾姜(かんきょう)もまた色々な形で使われます。冷えて下痢する時は、自家乾姜粉末3gと葛粉10g、そこに甘みを少し加え葛湯を作って食べます。

 生姜を長期保存したい時は、私はスライスするか千切りにしてジッパーに入れ、すりおろした時は棒状にラップしてそれら全部冷凍庫に保存します。そして必要な時に必要な分使うのです。

 カナダは冷え込みが厳しいですので、生姜、乾姜を利用した食養生を子ども達と一緒に学習しておくと良いですね。まだまだ書きたいことがありますが、紙面の関係上、生姜の効能はこれで終わります。