TORJA「漢方内科医の手当て」

「『TORJA』2025年11月号掲載「漢方内科医の手当て」~生姜の効能 その②~」

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 生姜の粉末を自分で作る人々がいます。話によりますと「市販されている生姜湯の粉末は甘すぎる」と言います。最近、食養生学を研究している人々は「甘い物」「油脂」「小麦製品」について神経をとがらせています。なぜならこの十数年人々の健康状態が芳しくなく、大きな病気で本人も家族も不安になっているのです。ですから自作の生姜粉末の作り方も種々発表されています。(もちろんメーカーさんも研究を続けています。)

 生姜は少し加熱したほうが効果があると言われています。薬用成分ジンゲロールが一部ショウガオールになり、体を温める作用が高まると言われています。ただしあまり高熱を加えると酵素の働きもなくなるので、ほどほどにします。

 私の生姜粉末の作り方はいたって簡単です。無農薬、不耕起栽培された生姜が理想ですが、なければスーパーなどの生姜でも使えます。きれいに洗って皮ごと使いますが、蒸し器で蒸気が出たら低温で約10分から15分。そして取り出したら少し冷ましておきます。スライスして千切りにし、さらにみじん切りにして、お盆の上にキッチンペーパーを敷いて、その上にみじん切りにした生姜を広げて天日干しするのです。ただ私の場合は室内のほうが乾燥していますのでそのまま室内放置です。数日もするとカラカラに干からびています。それをミルで粉末にしてタッパーに入れ、冷蔵庫に置いておきます。

 昔から生姜がどうしてよく使われるのかと言いますと、主に次のような働きがあるのです。

①消化液の分泌を促し、消化を助ける。

②鎮痛作用があり関節や筋肉の痛みを取る。

③抗炎症作用のあるジンゲロールで炎症は抑えられる。

④身体を温め血行を良くする。冷え性の人に良い。

⑤吐き気を抑えるのでつわりの人にも使用される。

⑥殺菌作用があるので食中毒、感冒の予防になる。

 ですが使い過ぎは逆効果です。使用量は乾燥生姜粉末なら大人で1日5~10g程度ですが個人差もあります。使い方によって口腔粘膜、消化器粘膜の炎症を起こす人もいます。血行を良くするので出血促進作用もあることから、血液をサラサラにする化学医薬品を飲んでいる人は気を付けねばなりませんし、出来ましたら日本の食養生学を学習している医師に相談されると良いでしょう。