TORJA「漢方内科医の手当て」

『TORJA』2026年7月号掲載「漢方内科医の手当て」~健康な皮膚が欲しい。その④~

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 皮膚については今回で終わりとしますが、実は私は専門科目を選ぶとき「美容形成外科」を考えていた時があります。最初は精神科希望でしたが教授に「アンタは病人に近すぎるので失格」と断られました。それで手仕事が好きというのと美容形成外科の教授に憧れがあったので相談に行ったのです。そうしたらそちらでは「体力がなさすぎる」という訳で断られました。
 いま日本でも性別関係なく美容のための美容形成外科医が増えているという事です。

 人は外見を気にするものです。手術が良いか悪いかはその人なりに色々ですので何とも言えません。問題は皮膚は古くなってみすぼらしくなったからといって「張り替え」が出来ない事です。皮膚は健康のバロメーターというくらい、体内の様子をよく知らせてくれます。ですので、出来る限り自然で健康な皮膚を目指したい私は、自家製のもの以外皮膚に付けるのには使いません。皮膚呼吸はとても大切ですし解毒排泄器官としても無視できない。自分で健康状態を知る上でも皮膚は重要なのです。

 さて先月の話の続きですが、ヨクイニン(ハトムギ)成分と合わせて服用したりすると良いものというのはマコモです。マコモはワイルドライスと言って海外でも高価ですが売られています。解毒作用が強く、日本ではマコモ祭りというものもあります。大昔、大国主命がウサギを治療するのに「マコモの藁に寝かせてガマの穂の花粉を振りかけた」という伝説もあるのです。酷い全身アトピーの治療にマコモ風呂を使ったり、癌の末期で苦しむ人や精神科の薬物中毒の人々には解毒剤として粉末を飲んでもらったり、あるいは入浴してもらったりします。

 ドクダミ(十薬)という植物も解毒専用です。漢方薬で大切な生薬ですが自然療法、民間療法でもよく使います。その他にもアロエ、ヘビイチゴ、ビワの葉、桑の葉、桃の葉、ゴーヤの実や葉、シソ、スギナなどいろんな植物が皮膚病に使えます。
 身の回りの植物などの薬食効能を知っておくことは、自分や家族、身の回りの人々を助けることになります。日本には素晴らしい書物、そして病気の治療法がたくさんあるので、出来るだけ他人に頼らず副反応、副作用のない方法で病気とお付き合いなさると良いと思います。

 幼い子ども達は出来る限り自然の多い環境で育ててあげて欲しいのです。それがその子の一生を決めてゆきます。