連載コラム

「-遺伝子は刻々と体内で変化し続けているのでないか?-」

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2025.04.01

 日本、アメリカ、カナダでも道行く人々を見ていると
身体、精神障害のある人々を見ることが出来る。
精神障害者は診れば服薬していることが分かると
精神科の医師は言っていた。
障害といっても外見からいっても全く分からない場合だってある。

 婦人科の医師の話では、元々人類は当然色々な場合があるので
「奇形はありきたりで、人の希望通りに
いくものでないのは当然」だそうだ。

 今回の新コロナ騒動をきっかけに
遺伝子学を読み直し、少し納得できたのだ。
遺伝子操作、遺伝子組み換え、植物のF1種など、
遺伝子に人工的に手を加えるようになって久しい。
遺伝子に影響する要素は何か?
それは地理、地質、化学医薬品、放射能、電磁波、
社会的・私的ストレス、あるいは本人が食べている物だ。

 時期をさかのぼって胎生学的に考えてみる。
卵子は女性の身体の中で、その女性の生活次第で当然
卵子の抱える遺伝子は決まる。
精子も同じで、その男性次第で
その精子の抱える遺伝子は決まる。
そして受精した卵子は、母親のおなかの中で育ってゆくが、
その胎児の遺伝子も育つ経過の中で、
その環境次第でじわじわと遺伝子は変化する。

 遺伝子は生きている限り変化せざるを得ない生命の一部である。
「生きている」とは「変化し続ける」ことを
意味するのではないのか?
そう考えると人が生命にちょっかいを出すのは
良いのか悪いのか、私は分からなくなる。

 今から60数年前のことだ。
農業科学を研究したいと国立大学の
基礎科学へ入学した学生が教えてくれた、
「夏ミカンを甘くして種を少なくするために
化学物質○○を使うよ。これは人体に猛毒だけど、
農学部では使用量は少なく心配はないと教えている。
でも僕はやはり食べ過ぎないのが良いと思う」と言っていた。
その化学医薬品は何だったのか私は忘れてしまった。

 ある時、指先を真っ赤にした若い農業をしている人が診察に来た。
その人は代々の大きな地主さんで都市農家さんだ。
「何?その手指の真っ赤なのは?」
私はびっくりして聞いてしまった。
「今トマトの色付けの時です。ですから薬を扱うので
手指は赤くなります」とケロリというのだ。

 農業の事に疎い私でも、野菜として売られる
植物の変化を見続けてきた。
種なし果物はターミナルテクノロジーと言われて久しいし、
明らかに随分品種改良された農作物は増え続けている。
遺伝子に影響を与える全ての混合作用で、
人体だって変化し続けている。

 人が食べるべきものを食べず、生きるのに必要な
成分も摂取することも出来ず、逆に体内へ
入れていけない物が体内へ入り込み体内蓄積を続ける。
その複合作用は誰も知らない。

 自然科学が発達するほどに、全ての生命は
絶滅へ進んでいると言われる所以だと私は納得した。
なるようにしかならないので、諦める以外ないと考えている。