新春のお慶びを申し上げます。今年こそ最良の年になりますようにといつも自分の生命の維持に努力してきました。今回は日本で大昔から知られている医療文化の智慧の一つ、自然酢の効能についてお話ししましょう。
日本の民間療法や自然療法を学習していて面白いと思うのは、同じ病気でも治療法が色々あることです。病気がなかなか治らない時、昔の人々の智恵を拝借すれば楽になることもあります。
①水虫はありふれた病気ですが、顔に感染し、病院で処方された免疫抑制剤や抗真菌剤によりかえって悪化し苦しむ人々を私は何人も診てきました(免疫抑制剤は細菌感染、真菌、ウイルス感染等には禁忌であるとかつて私は医局で強く教育されていましたが、実際には安易に使われすぎています。)
水虫は自然酢だけで漬け込むのでも良いと私は経験していますが、こんなことも学習しました。黒ゴマを倍量の自然酢に漬け込んで約1か月置きます。そしたらその黒ゴマの自然酢漬けを毎日患部に塗るだけです。2週間程でも良くなりますが完治するまで続けましょう。
②高血圧症予防には酢卵が良いでしょう。良質の生卵1個をきれいに水洗いし、水気を拭き取ります。自然酢200mLの入ったガラス瓶に卵を入れ冷蔵庫に入れておきます。5~7日ほどで外の殻が溶けてブヨブヨした薄皮と中身だけの状態になります。その薄皮をつついて破り、中身を酢の中へ溶かします(薄皮は捨てる)。よくかき混ぜたら大さじ2杯をコップに入れ10倍に薄めて1日1回飲むのです。高血圧症の他、骨粗しょう症予防にもなります。これは私は日本でもよく皆さんにお伝えしてきました。
③高温下での運動は誰でも気を付けねばなりません。熱中症になったり、人によっては脳貧血を起こしたりします。顔面蒼白、手足の汗、のどの渇き、あくびなど前症状がありましたら、すぐ日陰に入れ、頭を少し低くさせ、自然酢のにおいをかがせます。ハンカチに染み込ませ鼻孔の近くへ持っていき、その蒸気をかがせるのです。同時に四肢を心臓へ向かってマッサージし、足の裏もマッサージすれば回復が早まります。
④私はおむつかぶれの赤ちゃんもよく診てきました。かぶれた赤ちゃんのお尻は酢水ですすぐか、少し濃く煎じたお茶に漬け込むかした後、水気を拭き取って紫雲膏という軟膏を塗って手当てをします。布おむつの洗濯ですが、洗剤に気を付けるのはもちろんすすぎ不足にも要注意です。